2020 年 12 月に販売させて頂きました intime 翔 DD は当社フラッグシップ「翔」のクォリティを活かしつつブレークダウンした当社のミドルエントリーモデルです。
そこには当社が考える低接点抵抗のメリットを考慮した Pentaconn Ear プラグを採用しており、当社のハイコスパイヤホンとしてご好評を頂いております。
一方でイヤホンをホビーにしていらっしゃる多くのお客様から MMCX プラグを採用したモデルのリクエストも多く頂いておりました。
音は嗜好品であり百人百様の愛する音があるのも事実です。そこで今回当社のドライバ技術、チューニング、筐体設計など全てを翔DD と同じにし、ジャックのみを MMCX 仕様にしたケーブルレスモデル「intime 翔 DD The Head -for MMCX」をイーイヤホン様と当社 EC サイト限定で販売するに至りました。
イヤホンホビーのお客様が持つ多種多様な MMCX ケーブルでチューニングして頂き、当社の翔 DD を是非お客様の可愛い相棒にして頂ければ幸甚に思います。
ドライバユニットは全て翔 DD と同じ内容になっています。当社オリジナルの 10mm 径の高性能ウーハとセラミックツイータ VST(第三世代)を同軸上に配置したハイブリッド構成のユニットを採用しております。高音は直線的に伝送されるためこの同軸構造は当社が最初に開発した intime 碧から継続採用している構造です。これらのユニットを硬質ジュラルミン製の筐体に内装して、チタンのように軽量高剛性金属の持つ臨場感ある音の響きと速度感のある低音、そして VST の奏でる透明感のある中高音が高い解像度と広い音場を実現しています。
ツイータ VST にも翔 DD 同様に第三世代材料を用いた当社オリジナルのセラミック材料を用い、精密な積層技術と緻密なセラミック焼成技術とを融合した画期的な積層圧電素子を構成しています。特に積層構造においては素子の接点抵抗を抑制可能な貫通電極構造と更に内部電極全てに銀とパラジウムの合金電極を用いています。ここでも当社の拘りである低接点抵抗素子を具現化しています。
当社が最も得意とする圧電セラミックスピーカの基本設計に基づき、イヤホン用の VSTの周波数特性の最適化を有限要素法(FEM)シミュレータにより行いツイータとウーハの音圧バランスを最適化しています。音響理論的に解析しにくいとされているイヤホンにおいても当社独自にパラメータフィッティングを行い確度の高い解析が可能になっています。
TBI Audio System LLC の特許技術である第 3 世代 HDSS 技術を翔 DD 同様に採用しました。第 2 世代に比べてより効率の良い音響補正効果を持つ為、より乱れの少ない音を奏でることが可能になりました。
HDSS 技術はキャビネット内部の音が振動板に影響を与えないため、自然な聴き疲れの少ない音を得られると言われています。一方で HDSS 技術が最適化されていない場合、音の流れが整然となりすぎてしまうため、いわゆる「抜けの良い音」まで失われてしまう場合があります。当社が考える HDSS の最適化はこの整然とした音に当社が開発した第三世代VST の高音を加えて低域から高域まで歪感の無いクリアな音を再現することにあります。まさに HDSS と VST の出会いこそが必然であり運命的な出会いであったようにさえ感じます。HDSS技術による聴き疲れの少ない音にintimeならではの抜けの良い音が加わった、絶妙なバランスの音をお楽しみください。
今後もより良い製品作りに取り組んで参りますので、引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。(2024/10/16 10:45:23)